嗚呼、口内炎。

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口内炎というのは非常に厄介なものだ。
なぜならそれは喜びを苦痛に変えるものだから。


喋る
食べる
飲む


これらが何だかお分かりだろうか?
そう。これらは人が日常生活を営むうえで必要不可欠な行為であると同時に、人が得ることのできる喜びの大部分を彼に与えるものである。


私たちは喋り、その心を他者と通わせ、それが意味のあるものであろうがなかろうが、行為そのものに喜びを感じる。

私たちは食べ、飲み、その味覚で以って、それ以外の感覚では得ることのできない、唯一無二の喜びを感じる。


そしてこれらの瞬間なのだ。
彼がその存在を、私に思い出させるのは。


私が喜びを感じようとしていたまさにその瞬間だけを狙って、彼は自身の存在を主張してくる。そして私は、それを無視することができない。
その取るに足らない微妙な痛みが、すべてを台無しにしてしまうのだ。

「私はそのやり方が許せない」


私がそう呟いたところで、彼は変わらずその痛みを、私の喜びの瞬間へと的確に送り込んでくるだけ。


私にできること。それはただただ痛みに耐えること。
私にできること。それは痛みを黙って呑み込むこと。

時が彼を、闇に葬り去るまで...


嗚呼、口内炎。おぬしは憎い、やつよのう。


友蔵、心の俳句。