VWAP(出来高加重平均)を利用する理由の一つは、現時点において買い手が優勢なのか、それとも売り手が優勢なのかを確かめることが出来るからです。下は、S&P500指数のETF、SPDR S&P 500の5分足チャートです。
1は金曜の寄付きから引いたVWAP、2で示した線は、木曜の寄付きから引いたVWAPです。重要なのは、これです。
株価がVWAPより上の場合、買った人たちの損益を合計するとプラスになり、VWAPより下の場合は、買った人たちの損益を合計するとマイナスになる。
言い換えると、株価がVWAPより上なら投資心理は明るく、それより下の場合は投資家たちは不機嫌です。
もう一度、上のチャートを見てください。株価とVWAPの位置関係の他に、VWAPの傾きも確かめる必要があります。
VWAPが上昇:アップトレンド
VWAPが下降:ダウントレンド
どこからVWAPを引くのか、ということもとても重要になります。
人気株アマゾンの30分足チャートになります。好決算を発表し、大きな窓を開けてスタートした10月27日からVWAPを引いてあります。今のところ、株価はVWAPより上ですから、決算発表以来買った人たちの損益合計はプラスになり、買い手が優勢な状態です。矢印の部分では、株価がVWAPを少し下回り、売り手が有利になるかと思われましたが、結局買い手に勝つことはできませんでした。
下はアリババの様子です。VWAPはニューヨークに上場された日から引いてあります。
1から4の矢印で分かるように、VWAPがレジスタンス、そしてサポートになっている様子を見ることができます。8月(2016年)の決定的なブレイクアウト(A)で、投資心理は一転し、買い手優勢な相場がそれ以来続いています。
もう一つ見てみましょう。
スナップチャットでお馴染みの、スナップ・インクの日足チャートです。初取引日となった、3月2日からVWAPを引いてあります。
下降するVWAPはダウントレンドを示し、株価はVWAPより下ですから、上場以来買った人たちの損益合計はマイナス、投資心理は冷え込んだ状態です。スナップ株が買い人気となるためには、株価はVWAPを上回る必要があります。
下はLINEの日足チャートです。VWAPは、ニューヨークで取引が始まった2016年7月14日から引いてあります。
長い低迷が続いていましたが、ついにブレイクアウトです(10月24日)。株価はVWAPより上になり、売り手には苦しい相場環境です。
その他にも、今年の初取引日、大統領選挙の日、最近52週間の安値を記録した日、と様々な日からVWAPを引くことでトレードに役立てることができます。