ロサンゼルスには、日本食のレストランが色々あります。ラーメン屋、焼き鳥、焼肉、居酒屋、うどん屋、お好み焼き屋さんもありますし、日本にあるフランチャイズの牛丼屋やカレー屋も日本とちょっと味が違うけど、いたるところにみかけます。どこの店も日本のように安くて美味しいっ!というわけにはいきませんが、それなりにお金を払えば、結構美味しい日本食が食べることができます。
特に寿司は海外で人気だとは聞いてはいましたが、こちらに来て寿司の人気の高さには驚きました。日本食と言えば“sushi”なんですね。ロサンゼルスには、そこら中に寿司レストランがあります。といってもアメリカ人の思い浮かべる寿司と言ったら、シャリが海苔の外側に巻かれている、いわゆる“ロール”で、“握り”ではありません。一番人気は、“カリフォルニアロール”というカニカマをマヨネーズで和えたものとアボカド、キュウリを中に巻いたもの、2番人気は“スパイシーツナロール”で鮪のすり身に中国のシラチャソースというスパイシーソースを混ぜ合わせたもの。日本人からしたら、なんて邪道なんだと思うような寿司がほとんどです。海老の天ぷらを中に巻いて上からどっさりと天かすをのせてうなぎのソースをかけた“クランチーロール”なんてのや、サーモンにクリームチーズ、アボカドを巻いた“フィラデルフィアロール”、他にもはまちハラペーニョにマンゴーソースとか、美味しいんだか気持ち悪いんだか、斬新と呼ぶべきなのか訳のわからない奇妙なロールが沢山あります。カリフォルニアロールなんかは、日本にもあると思いますが、2020年のオリンピックに向けて外国人向けのロール寿司もコンビニでも売ったら売れるでしょうね。
そしてアメリカ人は醤油が大好きで、容器になみなみに注いでどっぷりつけて食べます。大量のガリとワサビを寿司の上にのせて食べます。スパイシーマヨネーズや辛いホットソースも大好きで、何度もお代わりを頼まれます。もはやネタの味などするわけもなく、日本人の考える寿司とは程遠いものとなっています。今更健康を気にしても手遅れなのに、ほとんどの人が減塩醤油を好みます。普通の醤油の方が美味しいという味に違いに気づくわけもなく、減塩醤油に大量わさびをぐちゃぐちゃに混ぜてドロドロの緑がかった液体に、天かすとマヨネーズがのった寿司をたっぷり染み込ませて、『寿司はヘルシー』といって食べています。
私が寿司レストランで働いていた時、可愛い小さな女の子が『アイ ラブ ソイソース』と言って、醤油をお椀ごと一気飲みして私にニッコリした時は、目が半開きになるほど驚いて、言葉を失ってしまいました。お母さん止めてあげなきゃ〜と思ったけど、お母さんもお父さんもご飯にも味噌汁にも醤油をかけて、茶色の醤油飯にどす黒い味噌スープを召し上がっておられるので、この家族は誰にも止める事ができないでしょう。家族全員揃って高血圧、生活習慣病の道まっしぐらです。今は可愛い女の子も、将来はお父さんお母さんみたいに、肥満の道を進んでしまうのだろうかと心の痛む思いでした。
これがアメリカの寿司屋で、毎日見られる光景です。