こういう報道があります。
米国の学者たちによると、女性の妊娠率は、景気が後退となる数ヶ月前から下がり始める傾向がある。
単純に言えば、「妊娠する女性が減ると世の中は不景気になる」ということになります。
下のチャートを見てください。
灰色の部分が3つありますが、それらは景気後退期を示します。青い線は経済活動を示すGDP(前年比)、そして赤い線が女性の妊娠率(前年比)になります。見ての通り、妊娠率は世の中が不景気になる前に顕著に下降が始まっています。
この相関関係を見て驚いた。そして、この相関性を誰も指摘していないことにも驚いた。景気後退期に妊娠する女性が減ることは既に分かっていた。しかし現実は、妊娠率の著しい減少は景気が後退する数ヶ月前から始まっていたのだ。-- ダニエル・ハンガーマン(ノートルダム大学)
前回の景気後退(2007年ー2009年)を振り返ると、多くの人たちはリーマン・ブラザーズの破綻、そして不動産サブプライムローンを思い出すことでしょう。チャートから分かることは、リーマン・ブラザーズの破綻(2008年9月)を堺に妊娠率が目立って減ったのではなく、その現象はリーマンの一件が起きる前から既に始まっていました。
若い夫婦たちは、迫る不景気を察知して子どもをつくることを控えたのでしょうか?景気が本格的に悪くなる前には不穏な動きが確かにありました。銀行は身元調査をろくにしないで住宅ローンを乱発し、「心臓が鼓動していれば誰でも金を借りることができる」といったことが平気で言われていました。ニュースでは、いい加減な融資担当者のことが取り上げられ、小さな金融機関の倒産も報道され始めていました。何かとんでもない悪いことが起きるかもしれない、といった雰囲気を若い夫婦は感じ取っていたのかもしれません。
さて、今日の若い夫婦たちはどう考えているのでしょうか?経済の先行きを楽観し、子どもを今つくることは適切な判断であると思っているのでしょうか?それとも、家計が苦しくなることを予想し、子どもをつくることは控えようと思っているのでしょうか?最新のデータが手に入らないのが残念です。
(参照した記事:Can you predict a recession by looking at pregnancy rates?)