「見ろ、思ったとおりだ!マーケットは反発している」といったトレーダーたちの声も聞こえてきますが、ほとんどの人たちが言うことはこれです。
全く信じられない動きだ!
下は、ニューヨーク・ダウ平均の日足チャートです。
最近6日間のローソク足を四角で囲いました。極めて長いローソク足が続出し、マーケットがいかに荒れているかを明確に見ることができます。四角内のローソク足と、四角で囲われていないローソク足の長さを比べてみてください。言うまでもなく、最近6日間の動きが異常であることが分かります。
もう一度質問します。
荒れる相場は楽しいですか、それとも迷惑ですか?
今日は、「迷惑である」ということだけについて書きます。
素早くスイスイと波に乗ることができる上手い人は別として、荒れたマーケットの動きは、私たち個人投資家の計画を狂わせてしまいます。分かりやすい例は損切りの設定です。ダウ平均の日足チャートを、もう一度見てみましょう。
損切りを設定するために、多くの人たちがATR(アベレージ・トゥルー・レンジ)を使っています。簡単に言うと、ATRは一日の平均値幅になります。ですから、ATR値を超える逆方向の動きが起きた場合は損切りです。たとえばAの日を見てみましょう。この日のATR値は136.12ですから一日の平均値幅は136.12ポイントです。もしダウをこの日に25800で買った場合なら、損切り値をこう計算できます。
25800 - 136.12 = 25663.88
25663.88、またはそれより少々下に損切り値を設定しておけば、先ず損切りとなる心配はありません。
では、今日の様子を見てください。大幅に荒れた最近1週間のマーケットを反映して、ATR値はなんと573.96ポイント(B)もあります。理屈で言えば、573.96ポイント離れたところに損切りを置けば大丈夫ということになりますが、そんなに離れたところで損切ったのでは多大な損が出てしまいます。
繰り返しになりますが、素早くスイスイと波に乗ることができる人にとって、荒れるマーケットは楽しいことでしょう。しかし一般の投資家にとって、荒れる動きは通常の計画が役に立たなくなるので閉口します。