正確には映画ではないのですが、面白いドキュメンタリーがあったので紹介します。
タイトルは「China Hustle(邦題: チャイナブーム 一攫千金の夢)」です。
リーマン・ショックの余波が残る2000年代後半、アメリカ市場で次なる一攫千金のチャンスとして台頭した「中国企業」への投資ブーム、そしてその詐欺の実態を暴いたドキュメンタリーです。
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「逆さ合併」という手段を用いてアメリカで「裏口」資金調達をした中国企業の詐欺を暴く
「逆さ合併」とは以下の仕組みです。アメリカ市場に上場したい中国企業が営業実態のないアメリカの上場会社を買収する。アメリカ企業の経営陣は退陣し、中国勢が取締役会を乗っ取り社名を変更。その後新株を発行し資金を調達する。
一般的な合併では上場企業が存続会社として非上場企業を吸収するが、「逆さ合併」では非上場企業側が上場企業を買収し存続会社となる。通常の手続きを経ずにいきなり上場会社となるため、「裏口上場(back door listing)」と呼ばれています。
リーマンショック以降新たな投資先に困っていた巨額のお金が「チャイナ」の響きに魅了されて逆さ合併した中国企業に流れて行きました。実際に中国企業の株価は数倍上昇しました。
しかし、「裏口上場」した多くの中国企業が、業績を偽って申告していました。投資家は偽りの業績を信じて投資をしました。このドキュメンタリーでは実態に疑いを持った空売り投資家が虚偽を暴くドキュメンタリーです。
テーマは「資本主義とは何か?」
「資本主義とは頑張る人に報いるシステムだけでなく、他人を利用する人に報いるシステムである」と製作者は述べ、資本主義の欠陥を指摘しています。
虚偽の業績を信じさせることで、瞬く間に巨額の資金を獲得した経営者や銀行関係者・法律家。一方で、かつては栄えていたがが、仕事が消え荒廃してしまったゴーストタウン。両者を比較し、現行システムの歪みを描き出します。
実態を追求することなく、上辺の体裁を整えるだけで巨額の富を生み出すことができる証券会社やファンド・法律家。その様子からは現代社会の歪みが感じとれます。
バブルは繰り返す。博打的なオールインは身を滅ぼす
印象的だったのは、詐欺の中国会社に投資し、資産を失った人々。老後を過ごすための資金を投資し、財産を失ってしまった老夫婦には同情せざるを得ませんでした。
資本主義では、容易なハイリターンを目指してバブルが繰り返されます。サブプライムローン・中国企業・ICOなどなど実態はよくわからっていないけどマネーがマネーを呼ぶことはこれからも繰り返されていくと思います。
実態を自分で理解していないものとは一定の距離を置いて、冷静に対応しないと身を滅ぼすことになりそうです。
投資に興味がある方は是非ご覧ください〜。