私は高校生の頃、寮生活をしていました。
とても変わった風習のある寮でした。
入寮初日にミーティングが行われ、以下の寮の掟を告げられました。
とりあえず、ざっと思いつくまま10項目と上げましたが、この他にも食事の食べ方や、洗濯の仕方まで細かく決められていました。この初日のミーティングが終わってから、逃げ出す子や、親に泣きながら電話している子もいました。
そして掟を破ると、それは全員責任となって上の方から怒りのミーティングが開催され、1時間正座のまま「態度が悪い」「舐めている」などと罵られ、他の子がスリッパの音をたてて歩いていたと言われても、全員で「はいすみません、どうもすみませんでした。」と土下座しなければいけませんでした。
私の通った学校は、女子校でした。その寮には、ソフトボール部とバスケットボール部、私達の普通生と分けられていて、ソフト部とバスケ部はもっと厳しい掟がありました。
私はテニスをしていて、ソフト部の子と同じグラウンドで練習していたのですが、毎日先生からも先輩からもきついシゴキを受けて、ボールをぶつけられたりアザだらけになりながらも、「ハイ!ハイ!ハイ!ありがとうございます!」と軍隊のような返事をしていました。
あの頃の私は、上の方には絶対服従と洗脳されていたし、逆らうなんてとんでもない話でした。現在でも、スポーツ界のコーチのパワハラのニュースを目にしたりすると、20年経ってもあまり実態は変わっていないのだろうかと考えてしまいます。私の場合は、先生より先輩の方が恐ろしかったですが。
私達が3年生になった頃、寮を管理している先生から、「今まで上の者がやってきた事を全てこの代で廃止してほしい、今の3年生は偶然にも全員おおらかな性格で、廃止するなら今しかない」と深刻に話があり、そうだね、ばかばかしいから辞めようと言って私達は全員一致で廃止しました。
今までの上の方たちは、2年生になるまで耐えてきて、3年生になったらやられたぶん、やり返すという事をずっと繰り返してこられました。
3年生はまるで神、1年生は奴隷といわんばかりの、今思い返すととんでもないルールばかりの寮でしたが、あのような環境の学生時代を送った世代が、現在の社会で役職につき、パワハラ、モラハラと言われるような事を行い、体育会系の会社や、ブラック企業を作り上げているとしたら納得できなくもありません。
縦社会の上に服従するという、日本のシステムも変わっていないし、一人のミスは全員のミスと全体責任を取らされるのも、日本の風習だと思います。前にアイドルグループの一人がわいせつ行為をして、メンバー全員がスーツを着て謝罪をしているのを見て、アメリカ人の旦那は、「日本人は面白いなぁ、何でこの人達が謝っているの?アメリカ人は他人のやった事なんかに絶対謝らないよ。」と驚いていました。
鍋に顔を突っ込ませるような事件も最近見ましたが、イジメ体罰のようなものが、日本の社会に根強く残っているんだろうなぁと思います。
昔の高校時代の話で、今の寮にはあのような規則は全く残っていないはずですが、現在の日本の社会と結びつけて考えられるような事が起こっているなと感じてしまいます。