和菓子づくり講座

月1回の『いと、お菓子』と名付けられた和菓子づくり体験講座です。

毎回、季節に因んだお菓子を作ります。

今月のお題は『仲秋』
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まずひとつ目は、浮島の生地で作る「山路」

茶席菓子としても饗される浮島、名前からもふわふわ感が伝わってきます。
餡を主体にした蒸しカステラです。
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ご覧のように生地が三層になっています。

一番下は小豆餡に卵黄・砂糖を加えた物に泡立てた卵白と小麦粉を加えふんわりと混ぜたところに刻んだ栗の甘露煮を入れたもの。
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これを15分蒸した後、更に白餡で同じように生地をつくり
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あまり平らにならないように重ねて広げます。
平らにしないのはデコボコした山道を表現するため。
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約15分後、蒸し上がった二層目の上に山道を表すきな粉をふります。
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三層目の生地は二層目と同じく白餡で作りますが、紅葉に彩られた景色を表現するために赤色を少し加えます。

卵黄の黄色と赤色が混ざるとほんのり橙色の生地になりました。

それをきな粉をまぶした二層目の上に重ねます。
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そして更に15分程蒸すと、こんな風に出来上がります。
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普通は四角い型で作るものですが、この施設には丸型しかないので…仕方ありませんね^^;

今回の講座で初めて知ったことがありました。
それは紅葉の仕組み…

紅葉は気温が急激に下がることで、葉っぱの中のたんぱく質が移動できなくなり、糖質が蓄積されて、緑の色素が減っていくために起こる現象で、代わりに増えていく赤い色素はアントシアニン、黄色の色素はカロチノイド、褐色の色素はフロパフェン。

どの色が強く見えるかは木によって、気候によって異なるのだそうです。

…私、こういうこと初めて聞きました。
なぜ紅葉が起こるのか考えたことなかったな~^^;

気を取り直して、続けます。

講座の時間は1時間半です。

その間に、煉りきりも作ります。

蒸し物の浮島と同時進行。忙しいですよ^^;

煉りきりは「初紅葉」「こぼれ萩」の2種。

餡を煉っている時間はないので、これは先生が用意して下さいます。

なので、生徒は成形のみになります。

まずは「こぼれ萩」

白餡に濃緑の餡を乗せて
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畳んで畳んでを繰り返すとマーブル模様になっていたものが一様になってきます。
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濃緑と黄の2色を加えて畳んで畳んで、黄緑色の餡も作ります。
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小豆餡、白、黄緑、緑の4つで煉りきり一つ分です。

準備ができると形作りですが、小豆餡を包んでしまうとやり直しは出来ないので、覚悟が要ります^^;
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緑と黄緑の餡を並べて色の境目をぼかしながら平らにし、裏から白の餡を貼り小豆餡を包みます。

これをひとつは卵形にし、ヘラでくぼみを入れ
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(わぁ~っ!青梅になっちゃった~^^;)

もうひとつは茶巾絞りの要領で形を作り
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(乾燥を防ぐためにラップを被せてあります)

その上に、萩の花を表す赤く色付けした新引粉を散らして出来上がりです。
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続いては『初紅葉』

これは「きんとん」といわれるものです。

それぞれ自分の好みで色付けして2色の餡を作ります。

私はまだ緑が残る葉をイメージして、緑と橙色にしました。

それを「きんとんふるい」を使って短い棒状にします。
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きんとんふるい
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手の平・親指の付け根のあたりでグッと押すと、こんな風に押し出されてきます。

これを、小豆餡に箸でつけていきます。
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下の方にまだ緑が残っている感じにしたかったのですが、見えなくなりましたね^^;

「きんとん」も茶席ではよく見るお菓子です。
白と桃色で紅白の梅を、黄色と黄緑で、菜の花を、また紫と白で紫陽花を表すといったように色の違いで四季折々を表現します。

形は一様ですが、それだけに色の良し悪しがとても重要になるお菓子だと思います。

…先生がくださったレシピの終わりに、

秋を司る女神「龍田姫」になった気分で、温かいティータイムはいかがでしょうか。。。

と、あります。

それでは…

厚かましく「龍田姫」になってみましょうか^^;

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