人工知能は天使か悪魔か
https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/46/2586947/index.html
2017年6月25日(日) 午後9時00分(50分)
NHKスペシャルで放送された番組である。
内容が衝撃的で人工知能がすでにこれほど広く社会に浸透しているというのは
知らなかった。
このスピードで、社会に浸透していくと来年はどうなっているのだろうか、人々の
仕事はどうなっていくのか。とても不安になる。(あるいは明るい未来なのか)
このタイトルの番組は、昨年も放送されていて
そのときの内容は、囲碁の世界チャンピョンが囲碁で人工知能に負けるというのが
主な内容だったと記憶しているが、今回の放送では将棋、株式市場、タクシーの
集客など実生活に近い部分で人工知能のシステムが使われていることが取材
されていて、どんどん身近になっていることがわかった。
番組の中で、プログラマーの山本一成さん(将棋プログラムの開発者)や将棋棋士の
羽生善治さんなどのコメントがとても印象に残ったので、書き留めておきたいと思った。
ポナンザ(人工知能を用いた将棋プログラム)
開発プログラマー 山本一成さん
「怖いというか 困っていることがある」
「なんで強くなっているか わかなくなりつつある」
「私がもちろん(プログラムを)書いているんですけど 私の理解を超えつつあるのが
今の人工知能」
「これは将棋プログラムに限らず いろいろな人工知能の界隈で起きていることです」
「つまり書いている本人も完全にはわかっていない」
将棋 棋士 羽生善治 取材記より
「私たち棋士の直面している違和感は人口知能の思考がブラックボックスになっていることです」
「膨大な情報をどのように処理して その結論に至ったのかはわかりません」
「社会が人工知能を受容していく中で このブラックボックスの存在は大きな問題となる
可能性があると思います」
ナレーション
「人工知能は 答えは出しても その理由は示さない」
将棋 佐藤名人
「・・・(人工知能からの)気づきを自分の将棋の中に取り入れて 実際の盤面に顕在化させる」
将棋棋士 羽生善治
(人工知能について)
「もしかすると人間が今まで持っていたものよりも 優れているものなのかもしれない」
「ただ一方で それが絶対的に正しいとも限らない」
「そういうもの(人工知能)が出てきたとしても それを取り入れるかどうかとか
受け入れるかどうかっていうのは 人の判断ということになる」
「どういうふうに人間の実力を伸ばしていくのかっていう方法論は まだ確立されていないので
そこをこれから先 ものすごい苦心して 考えてやっていかなければならない」
最後のナレーション
「人口知能は 天使か悪魔か 今はまだわからない
ただいえることがひとつある その進化は止まらないということ」
「みなさん こころの準備は いいですか」
今、将棋界では藤井将太4段が連勝を続けている。将棋はすでに人工知能の実力の方が勝っているといって
よいかと思う。
けれど、棋士たちは落ち込んでいるのかと思いきやそれほど落ち込んでもいないようにみえる。
棋士の喜びは、自分の棋力が上がること、そして自分の知らなかったあるいは考えつかなかった新しい手
をみたり、思いついたりすることにあると思う。
人口知能は、将棋界に新しい手を示し続けている。そのことに将棋界の棋士たちは喜んでいるように
見える。そして、その人工知能の手を自分のうちに受け入れて、強くなっていると(思われる)藤井将太
4段の快進撃。ますます将棋はおもしろい存在になっていきそうである。
一方、その他の職業はどうなっていくのだろうか。象徴的だったのは証券会社のリーディングの仕事であった。
経験をもとに大きなお金を動かしていくトレーダーが人工知能に置き換わっていくという。
たぶんこの職業においては、今、人のやっていることは人口知能に置き換わっていくのではなかろうか。
またタクシーの運転もそのうち自動化されていくという。
世の中の仕事の大半は、人工知能に置き換わると誰かがいったように思うが、その流れは今後加速していくように思われる。
その中でも、この将棋界の棋士たちのように人工知能と対話をしていきながら、自らの能力を向上させていくこと
でその職業が維持できるような職業がどれだけあるのだろうか。
またそういうことを踏まえるとこれからの社会はどのようにシフトしていくべきなのだろうか。