株の投資で百戦百勝は不可能ですから、間違ったと気がついたら、さっさと損切ることが大切です。しかし、損切りの重要性が分かっている人でも、こんな罠にはまってしまいます。好例として、ジャレッド・ディラン氏(モールディン・エコノミクス)はGE株をあげています。
ゼネラル・エレクトリック(GE)は、約100年間にわたってダウ平均を構成する有名な銘柄だった。いったい誰が、GEが10ドル未満の株になってしまうことを予想できただろうか?
下は、GEの月足チャートです。
2000年8月(A)がGEのピークです。その時の株価は60ドル75セントでしたから、現在の株価(B、7ドル44セント)の8倍です。こんな低迷ぶりですから、多くの人たちは、2009年の安値(C、5ドル73セント)に達するのは時間の問題だと思っていることでしょう。
なぜGEは、損切りが出来なくなってしまうという罠の好例なのでしょうか?ディラン氏は主な理由を二つ指摘しています。
GEは誰もが知っている有名企業であることが災いになっている。言い換えると、GEはお馴染みな名前であるために根拠が無い安心感を投資家に与え、保有し続ければ株価は回復するだろうと思い込んでしまう。
興味深いのは2つ目の理由です。
下げ続ける株価が損切ることができない原因になっている。30ドル、25ドル、20ドルと下げてくれば、このへんで下げ止まる筈だと思ってしまう。現在の株価は10ドルを下回る一桁台だから、ここが底だと思っている投資家が多いことだろう。では、下げが更に続き、5ドルを割ってしまったらGEを保有している人はどうするだろうか?おそらく売却することはないだろう。なぜなら、いよいよ大底だと根拠の無い確信をしてしまうからだ。
有名な企業の株、特に優良株として知られる株を手放して損切るのは難しいものです。下はアップルの月足チャートです。
今月の陰線(矢印)は超特大であるだけでなく、株価は上昇するトレンドラインを割っています。言い換えると、アップルはダウントレンドに入った可能性がありますから、最近買ってしまった人は損切るべきであり、長期的に保有している人も一部を売って利食うべきです。
もちろん、アップルの経営内容を、惨憺たる状況にあるGEと比較することはできません。しかしGEも今日のような悲惨な状態に陥る前は、アップルのような米国を代表する優良企業だったのです。ディラン氏の言葉を繰り返しますが、「有名企業だ」、「優良株だ」という大して意味の無い肩書を盲信してしまうと、重要な損切りのタイミングを逸してしまいます。
情報源:Opinion: What you need to know to sell stocks before it’s too late